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箱根湯本の平賀敬美術館を訪ねてきました

 横浜の「せんたあ画廊」で平賀敬の作品をまとめて観る機会があり、その時以来、「このような変わった画風を作り上げた作家に、ぜひ会って話をしてみたい」と思いつつ、その夢が適わないうちに亡くなられてしまいました。
 ユーモアとエロスと洒落た男の卑屈な内面を綯い交ぜにし、派手な色彩を画面いっぱいに展開した楽しげな絵。でもどこか刹那的で悲しい雰囲気が伝わってくるのです。平賀敬の初期の作品は、厚塗りの白い油絵具を鋭い針先で引っ掻いたような線描画が多くみられます。「雨」という大作は男女の恋と失恋、その後の男のボヤキ等を表現したと、平賀氏自身がNHKのテレビで述べています。
 初期の受賞作から晩年の大作まで、画家がアトリエ兼住まいとして晩年を過ごした古屋敷が、そのまま美術館として開放。訪れると夫人が案内をしてくださり、作品の解説や平賀氏との思い出話なども聞かせていただきました。客間として使用していた和室には画家が好んだ調度と共に、作品「雨」が壁に掛けられていて、この部屋だけ違った静謐さが漂っているように感じました。

 平賀氏が過ごしていた邸宅は、井上馨、犬養毅、近衛文麿など明治の元老・重臣たちが逗留した、知る人ぞ知る名建築。2003年には国の登録有形文化財にも指定されました。 江戸初期(1625年)に創業した萬翠楼福住の別荘として明治後期に建てられたもので、いまも当旅館が所有しています。

at 11:06, 大滝まさお, -

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