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城山三郎氏の本に 大きく生きた人間の魅力をまなびました

 私は、城山三郎氏の小説が好きです。
 先日、東京での打合せの後、時間つぶしに寄った本屋で 『少しだけ、無理をして生きる』 という、新潮社版の氏の本を手にとり、立読みを始めたところ止まらなくなりました。文庫本なので次々にページが繰られてしまいます。さすがに一冊、立ったまま読了というわけにもいかないので、購入しました。 
 この本には、時代を動かした政治家や経済人の生き方が、城山氏の取材メモとエピソード等によって纏められています。「人としてのあるべき姿」を淡々と、しかし強烈な印象も伴いながら、諭してくれるかのように話が進んでいきます。『落日燃ゆ』 は広田弘毅を書いた小説です。ただ一人の文民政治家として東京裁判で死刑判決を受け、処刑されました。この本を読んだのは30年以上前ですが、小説では感じとれていなかった広田とその家族愛、覚悟の深さは、城山氏のこの本で一層強い感慨として残りました。
 あの時代に財政健全化のため軍縮にまで手を付け、右翼の凶弾に倒れた浜口雄幸。 『男子の本懐』もまた繰り返し読んだものでした。 日ごとに衰弱していく体は、靴を履くことさえ困難なのに、「総理が国会に来られない以上、政権を野党に渡せ」と要求され、医者や家族に頼み込み、布を切って靴の形にしたものを足に付け、命がけで国会に立つという政治家でした。国民との約束は最期まで一貫した姿勢で示しきったのです。
 政治不信を自らの言動で招いても、平気で開き直っていられる今の政治家と、比較したところで仕方ないかもしれませんが、少なくとも、わが国の数十年前に、こうした大きな人間的魅力にあふれた先達が活躍していたことを、忘れてはならないでしょう。自らに課した責任感ゆえに、決して言いわけをせず逃げることもしないリーダー像を学びながら、私たちがそこで何を受け止め、どのように選択していくべきなのか。 結局、自身にかえっていくのかもしれません。

at 17:30, 大滝まさお, -

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