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「富士山」が世界遺産へ 「武家の古都・鎌倉」は不登録と明暗がくっきり分かれました

 武家政権の発祥地である鎌倉が、世界遺産に登録されることは、これでほぼなくなったと思われます。応援してきたので残念な気持ちはありますが、それ以上に、20数年にわたり関わってきた関係者は、とても衝撃を受け悔しい思いを抱いていることと、同情の念に駆られます。 横浜市にも、武家文化を伝える中世の遺産として、称名寺の「鎌倉文庫」等が存在することから、長くこの運動に協力し支えてきた経過があります。
 こうして結果をみて考えると、やはり鎌倉は決定力不足の一言に尽きるのではないでしょうか。構成資産も、富士山と比較すると見劣りは免れません。その上 “さむらい” やその精神性がもたらした武家文化は、コンセプトはユニークでも外国人には解りにくかったのかもしれません。ただ、これで鎌倉が本来有している、古都ゆえの奥深い魅力と静謐な街のイメージ等は、いささかも減衰などするわけがありません。
 世界の名山・富士山は、日本人の精神の形成や芸術文化にも強い影響をもたらすなど、その文化的価値が高い評価を得たといいます。その富士山でさえ、候補地を決める国内の検討会で、一度は落選(2003年)の憂き目を見ているのです。 そこにあった課題は、日本人自身が一番わかっていたこと。 自然破壊やごみ問題の解決は、不断の努力によって乗り越えなければなりません。今回は世界自然遺産ではなく文化遺産での登録勧告であることの意味を、噛みしめることが重要でしょう。富士山文化といっても、かけ替えのない美しい自然があってこそ。入山者が激増したり、遭難者も増えることを想定したら、一定の制限が設けられてもいいとさえ思うのです。


at 18:04, 大滝まさお, -

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