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総合雑誌 『潮』 の対談記事に強く啓発されました

 “3・11” から1年――『潮』4月号では [被災地の「いま」と「これから」] と題した特集が編まれています。その中で、柳田邦男氏と鎌田實氏との対談に、私は強い啓発を受けました。両氏とも、東日本大震災が起こった直後から、現地をたびたび訪れて、被災者と直接向き合ったボランティア活動に取り組んでいます。 鎌田氏は行動する医師として、チェルノブイリ原発事故被災者の救援にも奔走。 柳田氏は政府の東電福島原発における 「事故調査・検証委員会」 の委員でもあり、近著の 『「想定外の罠――大地震と原発』 が話題になっています。
 「人が死にたくなるほどの絶望に陥ったとき、生き抜くために大切な二つがある」とのフロイトの言葉から、一つは『働く場』。もう一つに『愛する人がいること』と鎌田氏は述べ、政治力によってでも働く場を用意することがこれからの重要な課題と指摘、減収補填型の東電の賠償にも強く批判しています。そして巨額が投入される復興事業が、雇用創出へと広がる施策と知恵こそ大事と訴えます。
 柳田氏は「想定外」という言葉に潜む問題点を指摘。細分化された現在の科学や技術の世界は、全体像を見る視点が失われがちになるとし、「枠内」での考えと、確率の低いものへの安易な楽観から、「想定外」にしてしまう誤りを突きます。福島原発における全電源喪失の事態が例にあげられると、鎌田氏は、ずさんさを招く原因の一つとして 「組織に反対意見を言う人」 を加えない体制をあげて非難。 柳田氏は、疑問を投げかけたり反対意見を言う人を排除する傾向と “行政のコントロール” との関係を率直にあげています。
 こうした構図が 3.11以降に払拭できたかどうかについて、「3.11で時代の潮目が変わったという印象もあります」との鎌田氏の言葉が、「新しい日本を作っていくための千載一隅のチャンスだと思っている」という主張と合わせて、一縷の希望であるとともに、自らもそうした方向へ舵を切る力になりたいと、強く意識させられます。

at 16:37, 大滝まさお, -

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